初期型。名前が変わっているが全て同じミサイルである。●CIM-10B
1段目エンジンをM51固体燃料のロケット222knに換装。 RJ43-MA-7×2 53Knに換装。最高速度がマッハ3に、射高も30000mとなった。また固体燃料ロケットを装備したことにより、液体燃料の給油が不必要になり即応性が向上した。●CQM-10
標的機。
F-99(F-99 IM-69 IM-99 CIM-10)
【BOMARC - ボマーク】

一応は対ソ連爆撃機を迎撃するための米空軍の無人戦闘機であるが、F-99を戦闘機として分類するには問題があるかもしれない。その実態は推力二段式の地対空ミサイルである。
同機の開発は1946年、陸軍航空軍における地対空ミサイルの研究にさかのぼり、100もの研究型ロケットが発射され、1949年に長距離地対空ミサイルの製造契約がボーイングに与えられた。戦闘機を意味する「F-99」の名が与えられたのは1951年である。そして1952年。F-99は初飛行を実施した。
垂直ランチャーに備え付けられた同機は1段目の液体燃料ロケットブースターで超音速まで加速し、その後2基ラムジェットに切り替わり最高速度マッハ2.8まで加速する。
弾頭は1000ポンドのTNT。もしくは10KTの核弾頭を装備できた。
SAGEによる指令誘導で中間誘導されおよそ10nmの距離でAN/DPN-34レーダーが作動し、終端誘導はアクティブレーダー誘導であった。射程はおよそ400km。通常弾頭ですら1000ポンドと弾頭が非常に強力であるため直撃は要求されていない。
さすがに米空軍も同機を戦闘機として分類するのは無理と考えたのか後にIM-99、CIM-10と改名されている。
なぜFナンバーが振られたのかは諸説があるが、当時戦闘機不要論やミサイル万能思想が生えつつあった事や、世界初の超音速戦闘機をF-100として公表するための数合わせである説が強い。
なお同機はカナダのCF-105アローや、イギリスのライトニングといった戦闘機の迎撃存在を脅かし、CF-105は開発中止、ライトニングは配備こそされたが一時中止が決定される寸前まで追い込んだ。
| 形式 | F-99A IM-69A IM-99A CIM-10A | 
| 形 | 無人戦闘機(但し事実上長距離SAM) | 
| 製造国 | アメリカ | 
| 製造会社 | ボーイング | 
| 主任務 | 長距離防空 | 
| 攻撃目標 | 爆撃機 | 
| 台車 | 移動式発射台 | 
| 全長 | 14.2m | 
| 翼幅 | 5.54m | 
| 直径 | 0.89m | 
| 重量 | 7,020Kg | 
| 弾頭 | TNT 1000lbs 核弾頭 10kt | 
| 最小射程 | -- | 
| 最大射程 | 400Km | 
| 最高速度 | M2.8 | 
| 最低高度 | -- | 
| 最高高度 | 20,000m | 
| 誘導方式 | 中間:指令誘導 終端:アクティブレーダー誘導 | 
| 推進装置 | 1段目:LR59-AJ-13液体ロケット 推力156kn 2段目:RJ43-MA-3×2 推力 51kn | 
| 開発年 | 1952年 | 
| 実戦配備 | 1959年 | 
| 生産 | 700機 終了 | 
初期型。名前が変わっているが全て同じミサイルである。●CIM-10B
1段目エンジンをM51固体燃料のロケット222knに換装。 RJ43-MA-7×2 53Knに換装。最高速度がマッハ3に、射高も30000mとなった。また固体燃料ロケットを装備したことにより、液体燃料の給油が不必要になり即応性が向上した。●CQM-10
標的機。