●PL-2B(霹靂2乙)
PL-2の基本型。
●PL-2A(霹靂2?)
詳しいことは不明。
●PL-3(霹靂3)
PL-2Bの弾頭炸薬量を増やした型。
霹靂2 (PL-2)
【霹靂2 - ピーリー・アール】 ※日本語読みで「へきれき」雷鳴の意。
霹靂2()(又はPL-2)は旧ソ連のAA-2Dアトール(R-3S又はK-13とも言う。)を中国が国産化した第1世代短射程空対空ミサイルである。
【開発】
開発の発端は1962年に旧ソ連からAA-2Dアトールに関する見本や資料を有償で購入した事で、その際既に名前は霹靂乙(PL-2B)と命名していた。その後1964年11月には試作の霹靂2乙が完成したが、技術的な問題から数年に渡り開発は難航した。最初の試作型が完成してから3年後の1967年、初めて航空機からの試射をする事ができ3月〜7月の間に約19発の霹靂2乙が発射された。その後11月には量産段階に入り、殲撃5(J-5/F-5)以降の中国空海軍戦闘機に使用された。現在では後継である霹靂5(PL-5)や霹靂7(PL-7)・霹靂8(PL-8)等の登場により、すでに退役していると思われる。
【性能】
性能についてはAA-2Dアトールと同等で、オールアスペクト発射能力は無く攻撃も後方からのみに限定される。さらに誘導性も悪く、仮に敵機をロックオン後発射しても晴天時の場合は太陽に向かって飛んで行くと言う。霹靂2では無いが、実際に1981年シドラ湾でリビア空軍のSu-22フィッター 2機が米海軍F-14トムキャット 2機と交戦した際、Su-22は1発のAA-2Dアトールを発射したがF-14を追尾せず太陽の方向へ飛んでしまっている。(その後2機のSu-22は、F-14のAIM-7スパローとAIM-9サイドワインダーにより撃墜された。)
【種類】
タイプについては霹靂2乙(PL-2B)他に霹靂2?(PL-2A)の存在が確認されている。しかしPL-2Aについての具体的な性能は不明で、よく分かっていない。
名称 | 霹靂2乙(PL-2B) |
製造 | 不明 |
主任務 | 短射程空対空ミサイル |
全長 | 2.99m |
翼幅 | 52.5cm |
直径 | 12.7cm |
重量 | 76kg |
弾頭 | 11.3kgHE |
最大速度 | M2.2 |
射程 | 3〜7km |
G限界 | 不明 |
誘導方式 | 赤外線誘導 |
エンジン | 固体推進薬 |
実戦配備 | 1967年 |
●PL-2B(霹靂2乙)
PL-2の基本型。
●PL-2A(霹靂2?)
詳しいことは不明。
●PL-3(霹靂3)
PL-2Bの弾頭炸薬量を増やした型。
●J-6/殲撃6
●J-7/殲撃7
●J-8/殲撃8
●J-8II/殲撃8II(PL-2Aのみ)
●Q-5/強撃5